口ナシ

いや、生きてるよ！


しゃべらないだけ。


おしゃべりすると失敗するんだもん！

お買い物中毒

あれもほしい。これもほしい。

手当たり次第にカゴにいれて。

もっともっと。もっとほしい。

プチサイズのマニュキア。ちがう色もほしいの。

お茶の葉っぱ。おいしそうなフレーバー名にひかれちゃう。

だってこのチェストがあればお部屋片付きそうだし…。

バランスボールいっこで健康になれるなら安いものじゃない？

おしゃれは靴から！

バックはいいものもたなくちゃ！

お気に入りの食器でちゃんと自炊するの！

あ、このシャツかさばらないから旅行用にかっておこう！

マンガの新刊でてる！

大人なんだから経済誌も読まなくちゃ！

英語の学習教材も必要かな！




あれもこれもあったほうがいいにきまってる。
これもそれもできればほしい。




ところで、お部屋の床に転がっている袋。ふくろ。袋。

中身はなにかしら？



ちがうちがう。
無駄遣いしたなんていうつもりはないわ。
あなたはちゃんとほしいものを買ったのよ？
至極まっとう！



ただ一点おしむべきは、
買ったものの使い方と始末を考慮しなかったこと！


あなたが買ったアレや、ソレ。みんなみんな過剰包装よね。包装代にお金はらっているようなものが約9割9分。


ひどいよね。

でも過剰なまでの包装はなければ困る！



ほしいものが買えなくなっちゃう。

ミラージュ

それ、そんなに大事？

そこに映る影はほんものですか？

がんばらなくていい。

おいかけなくてもいい。

所詮はミラージュ。

あがいたって掴めないけど、気張らなくても見つけられる。

完璧なミラージュ。


すこしゆっくりしていきませんか？

もういくのですか？

では見送りましょう。

そんなペースでは歩けないから。

私はあとをあるいていきます。

お別れですね。

いとしき友よ。

さぁさ、一献交わしましょうぞ。


朝の紅顔。夕べの白骨。
たいした違いがあるじゃなし。


ミラー、ミラージュ、ミラクル、ミラージュ。


鏡をのぞくのは好きではないが。

映っているなら拝見しましょう。

鏡はおのれをみせるでもなし。


ただ愛でるが吉と申します。

枝葉

ひろがれひろがれそよげそよげ
来シーズンにはいれかわってしまうのだ。


なびけなびけたわめたわめ
どれほど風にゆられようと元の位置に戻るのだ


きらきらきらきら太陽浴びて
ざーざーざーざー雨にうたれ


いきろいきろ新緑の若葉
秋にはみるかげもなくなろうが、
いまはお前の季節じゃないか。


光を浴びて深呼吸をしてみよう


かまわないじゃないか。

かまえることはない。


素直にのびろ
のびやかにひろがれ


枝葉は繁る。

ライトアップ

どこに照明をあてるかは演出家次第だ。


しかしどこに注目するかは最終的に観客にまかされる。


ごく一部のひねくれた観客は、舞台の袖近くの暗がりに注目する。


だがそんな場所で価値あるものが見つけられたというはなしはきかない。


せっかくライトアップされた世界では、演出家の意図する世界をみておけばいいのだ。


それが嫌なら脚本でも読んでおけばいい。


風狂な脚本家なら、舞台袖の暗がりに注目する読者を歓迎することもあるからだ。


脚本家Aと演出家Bの関係がちょうどそれにあたる。


なかなか割ってはいることはできないものだ。

観察者

じっと外から観察していた男がいた。

複雑な人間関係とおのおのの思惑が絡みあって一筋縄ではいかない事態をじっと観察していた。

他にも傍観者は数多くいたが、男ほど熱心に観察しているものはいなかった。


やがて熱心な観察者は気づくだろう。

あまりに詳細に見つめつづけてしまったあまりに、自身も主要登場人物になってしまったことに。

そのとき男がどう振る舞うか、興味がつきることはない。

完璧に渦中の人物となるのか、観察者と二足のわらじをはくのか。


よくみておく必要がある。


男を観察しすぎた私が次の幕では登場人物となるのだから。

まゆつばものの未来

時代のながれねぇ。

嘘くさいね。



手段はかわっても目的はかわらないさ。



みためはかわっても本質はかわらない。



時代のながれに取り残された？



嘘だよ。





君はだましあいに負けただけ。







だって考えてもご覧よ。



所詮君がいきられる時間は100年もあるかないかだ。



そんな短期間に変わるものなんて、たいしたものじゃないのさ。




だから、安心してほしい。

君が負けたことだってたいしたことじゃないのさ。

しゃうと

きいてきいてきいて！

ねぇねぇねぇねぇ。

わたしの話きいて！



ガールが話しかけてくるならきいてあげて。
レディたちときたら、意味深に微笑むばかり。

とろいめらい

ねむい。ねむい。ねむいよダーリン。

まぶたがおもい。からだがしずむ。

ねむい。ねむい。ねむいよダーリン。


綿菓子みたいな夢がみたい。
くるっとくるまって夢みたい。


ダーリンしばしのお別れさ。わたしの夢にはわたししかはいれないからさ。

はにーとらっぷ

ちょっと！

その蜂蜜をくれるなら、魂だって売り渡すのに！



むしろその蜂蜜に魂をしずめてみたいもの。


黄昏色の瓶の向こう。

青い空がね、あるんだってさ。