ぶらっくあうと

途切れた言葉は、二度と拾えない

ついた嘘は、真実になりかわる

誠実にいきなさい

あなたがありたいように

ヒトには笑顔をむけて
モノにはそっとふれて

あなたがそうしてほしいように

だれかは冷たいかもね
なにかは頑なかもね

それでも穏やかに応対してほしい

正当防衛という言葉があるね
防衛の本性は沈黙の微笑にあるよ

応戦してはいけない
だいじなあなたをきづつけてしまうから


拾い損ねた言葉は見送っていい
ただあせって嘘をかさねないようにね

本当だよ
きみを一番に守ってくれるのは沈黙なんだ


忘れないで

きっと明日には忘れちゃうだろうけど

忘れないで
せめて私の声をきくことくらいは


そうしたら、また囁ける

りとるぼいす

ねぇねぇ、聞いて



つかれていない？

お腹すいたでしょ？



軽く何か食べようよ。

卵粥ならすぐつくれるよ。お塩つよめに、白胡麻もふろうね。



ねぇねぇ、おいしいねぇ、



ちょっと元気でた？

まだつかれてるね。



お風呂がわいてるよ。

お湯を浴びておいでよ。



滲んだお化粧おとしたらさっぱりしたね。

39℃のぬるま湯でゆらゆら。

包まれる。





冷蔵庫のセロリは明日たべよう

放り投げたハガキは週末拾おう

あれたお肌には目をつぶろう。

仕事

食べるためにやりたくない仕事をしている人なんていません。

ただ自分のやりたいことを錯覚していることはよくあります。

やりたいこととやらなくてはいけないことは常にイコールです。

イコールになっていないときはやり方が間違っています。





まずはお茶でもいかがですか？

リアル

鮮明に記憶している10年前のワンシーンと曖昧な10分前の記憶と、なんとなく五感にフィルターがかかっているこの瞬間。

どれがもっともリアルなんでしょうか？

あるいはリアルなんて神話に含まれているのかもしれませんが。

鏡

果たして正面からみることができるでしょうか？

2人ごっこ

「僕は君の仲間でよかったな」

『そうかい？』

「君は違うの？」

『少しね』

「ごめんね」

『いってらっしゃい。君に会えてよかったよ』

「また会おうね」

『いつでもどこでも。記憶のかぎり』

いつもどこでも

お金もちになるんだ。

やさしい恋人と結婚して可愛いこどもと4人で暮らすんだ。

『それが君の夢？』

「ううん。誰かの夢。踏んじゃった」

『気をつけてあるかないと、他人の夢はあちこち傍若無人に漂ってるわりに脆いんだから』

「だから君はそこからあまり動かないの？」

『自分の夢につかまるとにっちもさっちも動けなくなるんだ』

「ふーん。しあわせそうだね」

『しあわせなんだ』

みる

「何してるの？」

『みてる』

「目をつぶって？」

『みてる』

「なにを？」

『君のまるい顔』

「もうすぐ日が暮れるよ」
『見えてるよ。大きな夕日がもう半分隠れてる』

「夜がくる」

『寒くなるね』

心ころころ

「こころない人間がいるもんだね」

『そりゃ少しはいるだろう。心の影響がちいさい人間も』

「変な言い回しをするねぇ」





「あー、あー、よってたかって1人を小突きまわして…。さすがに哀れだなぁ」

『たすける？』



「定番だけどね」









『みてごらん。心を少し抜き取っただけで彼らは小突きまわすのをやめたよ』



「心は野蛮だからねぇ」