ライトアップ

どこに照明をあてるかは演出家次第だ。


しかしどこに注目するかは最終的に観客にまかされる。


ごく一部のひねくれた観客は、舞台の袖近くの暗がりに注目する。


だがそんな場所で価値あるものが見つけられたというはなしはきかない。


せっかくライトアップされた世界では、演出家の意図する世界をみておけばいいのだ。


それが嫌なら脚本でも読んでおけばいい。


風狂な脚本家なら、舞台袖の暗がりに注目する読者を歓迎することもあるからだ。


脚本家Aと演出家Bの関係がちょうどそれにあたる。


なかなか割ってはいることはできないものだ。