退屈な話

毎日同じ道を通る
毎日同じ人に会う
毎日同じ時間に給食をたべる
毎日同じ時間に家に帰る

何時間でも同じ単純作業をする

ちっとも退屈だと思わなかった

いまも名残がある

何時間でも生産性のないソリティアができる
何回でも同じ本が読める
何回でも同じ音楽を聴く

やめたこと

何時間でも同じ木を眺める
（職務質問にあったり、変わった人に話し掛けられる）
何時間でもブランコをこぐ
（同上）

退屈な人間である
少しトロいとも思う

昔はよく頭のネジが足りないといわれた
いまだったら療育ものかもしれない

だけど楽しかったと思う

何時間も同じ場所で
何回も
ひとりで遊んでいた

楽しかったんじゃないかな

ふと思う

ノスタルジーって

退屈さを懐かしがっているんじゃないかと

ありあまる時間が自分のものだった時代だ