しんぼる

かれらはなかなかお友だちが作れない。

ちがう指向性をもっているからだ。

そもそもお友だちを欲しがらない。

純粋だからだ。

やさしさは不純であり、気遣いは欺瞞だ。

澄んだ世界の住民はわがままだ。

そりゃもう人間では付き合えないくらいだ。


だから遠くから語る。

それが神話だ。

神話の世界にあこがれるのは健全だ。

神になろうとするのは不健全だ。
人間としてのまとまりが崩壊する。


それでも神になろうとするならそれでもいいかもしれない。

理解者も得られず茨道をすすむ覚悟があるのなら。


遠くから眺めて語り草にしようじゃないか。

ただ傷ついた表情はみせないでいただきたい。


傷つくくらいなら帰ってくればいいのだ。

ここにいたくないらいってらっしゃい。常に強気な態度は崩さぬように。



もう引き返せないくらい。
豆粒にみえるくらいに遠くにいったのならば、君はシンボル化に成功したといえよう。